バイクの高速料金は軽自動車と同じ料金が適用されており、ロングツーリングなどで長距離を移動する際には負担が大きくなります。しかし、少しでもお得に高速道路を利用するために、高速道路会社(NEXCO)から、現在二つの主要な割引プランが用意されています。「ツーリングプラン」と「二輪車定率割引」のそれぞれの特徴やメリット・デメリットを理解することで、状況に応じた最適な選択が可能です。
ツーリングプランの特徴
ツーリングプランは、特定のエリアで複数日間にわたり、高速道路を乗り降り自由に使える定額プランです。このプランは、事前に申し込みが必要で、エリアごとに料金が設定されています。通常、2〜3日間の設定があり、観光やツーリングで広い範囲を走行する場合に最適です。
実際に「ツーリングプラン」を利用したツーリングを纏めた記事があるので、こちらも参考にしてください。
メリット:
- 複数回の乗り降りが自由で、料金の心配をせずに走行できる。
- まとまったエリアを周遊する際に大幅にコストを削減できる。
- スケジュールに余裕がある場合、時間を気にせずに観光や食事を楽しむことが可能。
- 土日、平日問わず、利用可能期間であればいつでも利用可能
- 周遊エリア外に出てしまった場合でも、ETCを装着した普通車・軽自動車等に適用される「休日割引」、全車種に適用される「深夜割引」と併用が可能
デメリット:
二輪車定率割引の特徴
二輪車定率割引は、一定の高速道路区間を利用する際に、バイクの通行料金が定率で割引される制度です。この割引は、ETCを利用していることが条件であり、事前申し込みや最低利用距離などがあり適用条件が厳しいですが、エリアの定めがないことが特徴です。
実際に「二輪車定率割引」を利用したツーリングを纏めた記事があるので、こちらも参考にしてください。
メリット:
デメリット:
- 割引率が一定であるため、場合によってはツーリングプランほどの大幅な割引は得られない。
- 適用期間が土日祝のみに限定されており、平日には利用できない。
- 最低利用距離(80km)が定められており、短距離利用だと割引が適用されない。
- 割引対象外の区間があり、事前に確認しておく必要がある。
なお、「二輪車定率割引」の適用可否を簡単に確認できるサイトが用意されていますので、登録が面倒だと思う方は、まずはこちらで確認してから実際の登録をしても良いかもしれません。
共通の特徴と注意点
- 「休日割引」が除外される期間(ゴールデンウィーク、シルバーウィーク、お盆期間)についても、割引が適用される
- 両割引サービスともにNEXCO各社が展開するETC周遊割引会員サービス(東日本:ドラ割、中日本:速旅、西日本:みち旅)に予め会員登録しておく必要がある(二輪車定率割引は、「速旅」のみで全国適用可)
- ETC周遊割引会員に登録するには、ETC車載器番号とETCカード番号の入力が必要なので、予め用意しておく必要がある。
それぞれの活用例
ツーリングプランの活用例: 例えば、関東近郊から箱根・伊豆方面を宿泊を含めて2日間にわたって走行する場合、ツーリングプランを活用すればエリア内での乗り降りが自由となり、観光地巡りや食事の立ち寄りが気軽にできます。このプランを利用することで、通常よりもかなり安く観光が楽しめます。
二輪車定率割引の活用例: 友人と一緒に土日で長野方面へツーリングに行くことになった場合、二輪車定率割引を利用することで、長野県までは高速道路で一気に移動し、長野県内のツーリングスポット付近のインターチェンジで降りて、その後、下道ツーリングをしっかりと満喫できます。また、計画を途中で変更・延長して、そのまま新潟・岐阜・群馬方面に抜けて、そこから帰路につく場合でも、この割引を利用すればコストを抑えつつ気軽にツーリングを楽しむことができます。
結論
ツーリングプランと二輪車定率割引のどちらを選ぶべきかは、ツーリングの目的やスケジュール、走行エリアによって変わります。事前に計画を立て、特定のエリアを集中的に楽しみたい場合はツーリングプランが最適ですが、少し離れたエリアでのツーリングや予定変更の可能性がある場合は二輪車定率割引の方が便利です。それぞれの特徴を理解し、自分のツーリングスタイルに合ったプランを選ぶことで、高速料金を効率的に節約しましょう。